2007年08月25日
2007年度意見発表作文 3年生②
県大会に出場した3年生の意見発表作文
『夢に向かって』を掲載します。
『夢に向かって』を掲載します。
[ハットリ]
夢に向かって 3年 S・R
僕の将来の夢は、沖縄に行き南国の果樹を有機農法で栽培することです。
なぜ沖縄なのかというと自然が多く海に囲まれている環境で農業ができるからです。また将来やりたいもう一つの夢、漁業をすることができるからです。僕の求める理想の土地は沖縄以外にはないと思いこの土地を選びました。
僕の夢の始まりは愛農高校入学してまもなく経った頃からでした。せっかく農業高校に入ったのだから将来僕は農業者になろう!位しか当時の僕は考えておらず、ハッキリした目標もなく生活していました。しかしこれではダメだ、しっかりした目標を持って学ばないと身に付かない、なにか自分の柱になるような夢を持とうと思い、自分の一生涯の目標として掲げました。部門も自分が入りたかった果樹部に入ることができ、僕の夢がだんだん具体性を持ってきたと実感できました。
果樹部に入ったからこそ出来た経験があります。それは販売実習です。果樹部は、外部へ出かけて行き、色々な場所で販売する機会が多くあります。僕は、これからの農業はいいものを生産するだけではダメで販売するところまで考え、消費者との有機的関係を結ぶ必要があると思っています。だから進んで販売実習に参加し、いろいろな経験を積むことを心がけています。販売に行っていつも印象に残るのは、農産物を買ってくれた人達が、笑顔で商品を受け取り「前もこの商品買ったんやけど、美味しかったで。」「これ全部自分らでつくったん?すごいながんばってな。」と励ましの声があることや実習の苦労話などが出来ることです。これが消費者との有機的な関係なんだなぁと思いました。
しかし、それよりも印象に残る衝撃的な体験がありました。それは、ある地域のイベントに、出店した時のことです。その日は、愛農高校以外にもいくつかの農業高校が出店していました。愛農高校果樹部の出店では、ブドウを売っていました。ちょうど隣の農業高校でもブドウが並んでいました。隣の農業高校のブドウは消費者にも人気の高い大粒の品種でした。隣の農業高校は、客に喧嘩をする人が出るほど売れ、商品がなくなっても「まだブドウありますか?」と聞く人が複数でる程でした。しかし、一般にブドウは収穫までの間に10回以上も農薬を散布して育てられたもので、安全性は怪しいものです。市場に出回っている多くの果実は安全とは言い切れません。一方、愛農高校は人の生命を守るための食料生産は安全でなければいけないと使命感をもって農薬・化学肥料に頼らない農業を目指しています。そのため愛農高校のブドウは農薬を使用しないでも育てられる病気にも強い中粒種です。粒が小さい上に種ありで、手間がかかっているため価格も高いので消費者には人気がありませんでした。「商品が欲しい」と言ってきた複数の客に隣の農業高校の先生は、「うちのブドウはもうなくなったんですけど、隣の愛農さんのブドウはどうですか?うちは農薬つこうてますけど、愛農さんのとこは有機でつくってはるから安全ですよ。」と勧めてくれたのですが、その時、一人の客がこう言いました。「そんなもん気にしてこうてへん。こっちの方が大きいし安い。」この言葉が僕の胸に突き刺さった。その場は上手く苦笑いでごまかしたが内心とても悔しかったです。自分たちが剪定、誘引、整房、房洗い、袋がけなど汗水流してつくったものが農薬を使いつくったものに負けた…。それに消費者の安全に対する関心のなさや安くて量が多ければそのものの質はどうでもいいのか?と深く自分に考えさせられた貴重な体験でした。この経験を通して思ったことは、自分の無知さ、経験の低さ、そして、消費者の安全性に対する意識が低いということです。中でも一番自分が無知であることに痛感させられました。それからは、もっと果樹について知ろうと思い、一つ一つの作業を考えて行い、果樹栽培について書かれた本を読むなどして自分なりに勉強しました。
学ぶ中で自分が興味を持ったのは、種なしブドウは「ジベレリン」という農薬を使いつくられているということでした。昔から僕の家は種なしブドウを買って食べていたしそれが農薬を使用して栽培されたものだなんて考えもしませんでした。なぜ種なしにしなければならないのか?また種有りと種なしはどう違うのかを顧問の先生に聞くと、「確実に結果させる他に、消費者がブドウを食べる時種を出すのが面倒だからそうゆうことをしている。時代の主流は「種無しブドウ」で甘くて大粒のブドウだけど、ブドウの本来の味は種があることによってもたらされ、甘味、渋み、酸味のバランスがよく味に深みが出るだから愛農高校のブドウは安全でおいしい。」と教えてくれました。僕はこのことを聞いて生産者側だけでなく消費者の方にも考え直す面があるなあと思いました。
以上のことをふまえて僕の考える理想の農業、果樹栽培は消費者との有機的関係を結びそれを大切にする。そして、消費者のニーズにあった質がよく安全でなおかつ美味しい果実の生産です。さらにそれを安い価格で提供する必要があると思います。このことを頭に置いて夢を実現させる為に残された実習、管理などの作業を大切にし、学べる技術は学び、愛農高校での学びを基に進学し、更に知識、技術、経験を積んでゆくゆくは沖縄で就農したいと思います。
僕の将来の夢は、沖縄に行き南国の果樹を有機農法で栽培することです。
なぜ沖縄なのかというと自然が多く海に囲まれている環境で農業ができるからです。また将来やりたいもう一つの夢、漁業をすることができるからです。僕の求める理想の土地は沖縄以外にはないと思いこの土地を選びました。
僕の夢の始まりは愛農高校入学してまもなく経った頃からでした。せっかく農業高校に入ったのだから将来僕は農業者になろう!位しか当時の僕は考えておらず、ハッキリした目標もなく生活していました。しかしこれではダメだ、しっかりした目標を持って学ばないと身に付かない、なにか自分の柱になるような夢を持とうと思い、自分の一生涯の目標として掲げました。部門も自分が入りたかった果樹部に入ることができ、僕の夢がだんだん具体性を持ってきたと実感できました。
果樹部に入ったからこそ出来た経験があります。それは販売実習です。果樹部は、外部へ出かけて行き、色々な場所で販売する機会が多くあります。僕は、これからの農業はいいものを生産するだけではダメで販売するところまで考え、消費者との有機的関係を結ぶ必要があると思っています。だから進んで販売実習に参加し、いろいろな経験を積むことを心がけています。販売に行っていつも印象に残るのは、農産物を買ってくれた人達が、笑顔で商品を受け取り「前もこの商品買ったんやけど、美味しかったで。」「これ全部自分らでつくったん?すごいながんばってな。」と励ましの声があることや実習の苦労話などが出来ることです。これが消費者との有機的な関係なんだなぁと思いました。
しかし、それよりも印象に残る衝撃的な体験がありました。それは、ある地域のイベントに、出店した時のことです。その日は、愛農高校以外にもいくつかの農業高校が出店していました。愛農高校果樹部の出店では、ブドウを売っていました。ちょうど隣の農業高校でもブドウが並んでいました。隣の農業高校のブドウは消費者にも人気の高い大粒の品種でした。隣の農業高校は、客に喧嘩をする人が出るほど売れ、商品がなくなっても「まだブドウありますか?」と聞く人が複数でる程でした。しかし、一般にブドウは収穫までの間に10回以上も農薬を散布して育てられたもので、安全性は怪しいものです。市場に出回っている多くの果実は安全とは言い切れません。一方、愛農高校は人の生命を守るための食料生産は安全でなければいけないと使命感をもって農薬・化学肥料に頼らない農業を目指しています。そのため愛農高校のブドウは農薬を使用しないでも育てられる病気にも強い中粒種です。粒が小さい上に種ありで、手間がかかっているため価格も高いので消費者には人気がありませんでした。「商品が欲しい」と言ってきた複数の客に隣の農業高校の先生は、「うちのブドウはもうなくなったんですけど、隣の愛農さんのブドウはどうですか?うちは農薬つこうてますけど、愛農さんのとこは有機でつくってはるから安全ですよ。」と勧めてくれたのですが、その時、一人の客がこう言いました。「そんなもん気にしてこうてへん。こっちの方が大きいし安い。」この言葉が僕の胸に突き刺さった。その場は上手く苦笑いでごまかしたが内心とても悔しかったです。自分たちが剪定、誘引、整房、房洗い、袋がけなど汗水流してつくったものが農薬を使いつくったものに負けた…。それに消費者の安全に対する関心のなさや安くて量が多ければそのものの質はどうでもいいのか?と深く自分に考えさせられた貴重な体験でした。この経験を通して思ったことは、自分の無知さ、経験の低さ、そして、消費者の安全性に対する意識が低いということです。中でも一番自分が無知であることに痛感させられました。それからは、もっと果樹について知ろうと思い、一つ一つの作業を考えて行い、果樹栽培について書かれた本を読むなどして自分なりに勉強しました。
学ぶ中で自分が興味を持ったのは、種なしブドウは「ジベレリン」という農薬を使いつくられているということでした。昔から僕の家は種なしブドウを買って食べていたしそれが農薬を使用して栽培されたものだなんて考えもしませんでした。なぜ種なしにしなければならないのか?また種有りと種なしはどう違うのかを顧問の先生に聞くと、「確実に結果させる他に、消費者がブドウを食べる時種を出すのが面倒だからそうゆうことをしている。時代の主流は「種無しブドウ」で甘くて大粒のブドウだけど、ブドウの本来の味は種があることによってもたらされ、甘味、渋み、酸味のバランスがよく味に深みが出るだから愛農高校のブドウは安全でおいしい。」と教えてくれました。僕はこのことを聞いて生産者側だけでなく消費者の方にも考え直す面があるなあと思いました。
以上のことをふまえて僕の考える理想の農業、果樹栽培は消費者との有機的関係を結びそれを大切にする。そして、消費者のニーズにあった質がよく安全でなおかつ美味しい果実の生産です。さらにそれを安い価格で提供する必要があると思います。このことを頭に置いて夢を実現させる為に残された実習、管理などの作業を大切にし、学べる技術は学び、愛農高校での学びを基に進学し、更に知識、技術、経験を積んでゆくゆくは沖縄で就農したいと思います。
Posted by あいのう高校 at 10:54│Comments(0)
│農業クラブ